Takeda logo

私たちの約束 | タケダ2025年統合報告書

私たちには、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために。私たちはこの約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続けます」という明確な理念があります。その理念を追求していく上で、私たちには誠実:公正・正直・不屈の精神で支えられた価値観という強固な土台があり、まずは誠実であることを大切にしています。

古田未来乃

取締役 チーフ フィナンシャル オフィサー

すべての患者さんのために


患者さんを最優先に考える

私たちは患者さんを中心に事業活動を行っています。それはつまり、患者さんが必要とする治療を受けられない原因となる、医薬品の使用や公平性に関する多くの複雑な障壁を取り除くために努力することを意味します。

中でも、アフォーダビリティ(医薬品の金額面での使用しやすさ)の問題は大きな障壁です。政府の財政が厳しいことで、個人に医療費の負担がのしかかっている場合もあります。そこで私たちは、この問題に対応するため、お届けする医薬品に段階的な価格設定や価値に基づく価格設定、患者さんの経済業況に合わせた患者支援プログラム(PAP)も導入しています。

私たちは医薬品アクセスに関する原則に沿って、研究開発から販売に至るあらゆる過程を通じて課題の解決に力を注いできました。この原則を実践するために、現地発信のアプローチを取り入れ、その地域の患者さんのニーズに応えられるように、またその地域の医療制度が抱える障壁に対応できるようにします。

8,193
2017年以降、低中所得国および医療制度が発展途上にある国々で8,193人の患者さんをタケダのアフォーダビリティに基づく患者支援プログラムに登録しました。
U.S. community impact report

米国における地域医療の長期視点での改善

約10人に1人のアメリカ人は適切な医療を受けることができていません。 医薬品を利用しやすい環境を作るため、私たちは政府や地域社会と密接に協力しています。米国では、質の高い医療と栄養のある食事へのアクセス向上、そして科学・技術・工学・数学(STEM)教育の強化など、地域保健プログラムを通じてこの1年で1,000万人以上の人々に貢献しました。

ともに働く仲間のために


パフォーマンスとイノベーションを支える

タケダは全世界で約50,000人の従業員がいます。そして私たちは常に未来を見据え、数年後に必要となるスキルや能力を育成するよう努めています。

生涯学習の文化の醸成し、多様で包括的な職場環境づくりにも努めています。

私たちの役割は、従業員を支援し、その能力を発揮できるようにすることです。そのため、豊富なオンラインプログラムや対面学習の機会、メンタープログラム、キャリアナビゲーター(Career Navigator:従業員のキャリア志望に応じたキャリアプランの構築を支援するAIツール)を導入しています。

さらに、従業員の意欲と向上心を引き出す上で重要なのはリーダーの力だと、私たちは考えています。そのためリーダーシップの育成に力を注いでいます。この1年では、チェンジマネジメントのためのツールキットを導入した他、将来のシニアリーダーが職務への準備に取り組めるよう一連の育成プログラムを導入しました。

Global Top Employer 2025

タケダは、Top Employers’ Instituteより、8年連続でGlobal Top Employerに認定されています。この認定を受けた企業は、私たちを含めわずか17社しか存在しません。

従業員(地域別)(2024年度末時点)

AI and HR

人工知能(AI)により、人事業務への取り組み方は大きく変化

従業員への助言も、AIを活用することで、より個々の状況に合わせて行えるようになります。AIによるコーチングやAIが進行するロールプレイングを実験的に試しています。これは、従業員が新しいスキルをリスクのない環境で練習できるようにするためです。2024年7月には、Everyday AIへの取り組みを開始しました。これは、必須のデジタルスキルを全社で強化することを目的とした、デジタルデクステリティ(デジタルスキル向上)のためのタケダの新しいフレームワークにおける最初の大きな一歩になります。

いのちを育む地球のために


地球の健康は人々の健康につながる

患者さんや地域社会の健康は、地球の健康と密接な関係があります。だからこそ私たちは、事業活動による地球環境への影響を最小限に抑えるために力を尽くしているのです。そうした取り組みの例として、温室効果ガス(GHG)排出量の削減、埋め立て廃棄物の削減、淡水取水量の削減、環境に優しい包装資材の使用などが挙げられます。

自社事業による温室効果ガスの排出量は2016年度から55%削減でき、当初の目標を大幅に上回る形で削減を進めています。そのために製造拠点では、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーへの切り替え、太陽光発電パネルの設置といった施策を実施しました。

しかし排出量の約90%が自社の事業活動以外で生じていることも認識しています。それらは、医薬品の製造に必要な原料やサービス、または医薬品使用後の製品や包装資材の廃棄に由来するものです。そのため私たちは、医薬品製造前の上流工程での排出量を削減するため取引先と密に連携すること、および持続可能性の観点を取り入れて製品設計を行うことに、取り組んでいます。

タケダのネットゼロ目標

タケダはネットゼロ目標があります。(2024年度に科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)と照らし合わせて検証済み)。その中で目指しているのは、私たちのバリューチェーン全体での排出量を2040年までに90%以上削減することです。この目標を達成するため、製造拠点ごとに包括的なネットゼロ・ロードマップを作成しました。また残りの10%については、質の高い炭素除去プロジェクト等に投資することを視野に入れています。

55%
2016年度以降、自社事業のGHG排出量を55%削減し、2035年度の90%の削減達成に向けて前進しています。
75%
2024年度は、廃棄物量を75%削減し、2030年度までに削減率を100%にする目標に向けて前進しています。

投資家向けメールマガジン登録のご案内

最新の財務情報、事業戦略、社員インタビューなど、タケダの”今“が良くわかる情報をメールでお届けします。

登録する